塾長ブログ
1.12016
見て、留める
教育コーチングのスキルの一つに『承認』というものがあります。
子育てや人間関係の本などでも『承認』という言葉はよく使われていますが、
教育コーチングでは『承認』を、
判断や解釈を脇に置き、ありのままを無条件に認める。
その存在そのものを認める。
過去だけでなく未来も認める。
このように定義しています。
では、『承認(認める)』とはどうすることなんでしょうか?
先日、ある教育コーチングの先輩から聞いた言葉がとても心に残りました。
認める = 見て、留める = 見留める
ということなんです。
『認める』ためには、まずそのもの(人、状況)を見ることが大事です。
そしてありのままを見たままに受け留めることだ、ということでした。
80点のテストを見て
・がんばったわね。(ほめる、評価)
・またケアレスミスしたわね。(ほめない)
・もっとできるわよ。(励まし)
・今回は80点ね。(認める)
涙をこぼした子を見て
・悲しいのね。(解釈、思い込み)
・その気持ちわかるわ。(同情)
・泣いてなんかいちゃダメ。(否定)
・涙が出ているよ。(認める)
どんなふうに感じますか?
この『認める』をフィードバックともいいます。
『認める』は、少し冷たく感じるかもしれませんが、
そのあとに続く質問がとても効果的になります。
「今回は80点ね。今どんな気持ち?」
「涙が出ているよ。何があったの?」
『認める』には、こちらの判断や解釈がないので、
子どもは質問に対して自由に答えられますが、
こちらの判断や解釈が最初にあると
答えはそちらに誘導されていってしまいます。
『認める』ことはとても大事です。
まずは子どもを、『見て、留める』
これを意識してみてください。
ありのままの子どもたちがはっきりと見えてくると思います。
塾長 木口