塾長ブログ
7.12016
なにくそ魂
むかしと違って『根性論』『精神論』みたいなものが否定されがちな昨今ですが、
〝人間は感情の生き物〟とも言われるように、
心理的な要素抜きに私たちの行動を考えることはできません。
どんなスーパースターでも、
一度も負けたことや失敗したことの無い人はいません。
そしてそのことをうれしい、楽しいと思う人もいません。
しかし、負けたり失敗した時の行動には大きく二通りがあります。
一つは
〝悔しい、もう一度〟
もう一つは
〝ダメだ、あきらめた〟
です。
色々と見ていてこの行動は、
負けたり失敗の度合い(惜しいかどうか)では無いように思います。
成功には遠くても、「今度こそ」と挑戦する子もいれば、
あと一歩だったのに、あきらめる子もいます。
その根底にあるのは『なにくそ魂』が育っているかどうかのような気がします。
これはけっして「なにくそー!」「チクショー!」と
口に出すわけではありません。
口や表情に出さなくても、黙々と淡々と次への挑戦をする子もいます。
心の底にある魂が挑戦という行動を引き出すのです。
では、『なにくそ魂』はどうすれば育つのでしょう?
「いつでも、「なにくそ!」と思え」と言ったところで育つものではありません。
『なにくそ魂』のある子に共通しているのは、
自分の力を信じる心を持っていることです。
成功までの道のりには関係なく、
「必ずできる」
「いつかはできる」
という気持ちを持っているかどうかなのです。
オリンピックイヤーで最近テレビでもよく見かける朝原宣治さん
(北京オリンピック陸上400リレー銀メダリスト)が
「(私が35才まであきらめなかったのは)母が
『今はできなくても、いつかはできるようになる』と言ってくれていたおかげ」
と話しています。
子どもたちの『なにくそ魂』が育つのに私たちができるのは、
こういった声かけなのではないでしょうか。
「粘り強い子だよ」
「前向きな子だね」
「必ず成功する力を持っているよ」
といった子どもの内面を承認する言葉、
「いつも応援しているよ」
「大丈夫だよ」
「信じているよ」
といった背中を押してあげる言葉こそが
『なにくそ魂』が育つのに必要な心の栄養だと思います。
負けや失敗はいやなことですが、
私たちは負けや失敗から多くのことを学んできました。
子どもたちには負けや失敗を恐れず、
たとえ負けても再度挑戦する気持ちが育っていってほしいと思います。
塾長 木口