塾長ブログ
6.52019
1を聞いて、1を受け取る
『一を聞いて十を知る』ということわざがあります。
論語からきている言葉で、
「少し聞いただけで全体を把握してしまう賢いこと」
という意味です。
私の身近には、「一を聞いて十を妄想する」人がいて、話がかみ合わずに不思議な状況がよく起こっています(^_^;
私たちも賢いことへのあこがれからか、一を聞いて十を知ろうとすることが、よくあるのではないでしょうか?
「言わなくてもわかっているだろうな!」
なんて言う今流行り(?)の忖度もこれに近いものかもしれません。
「一を言えば十のこと」という合言葉になっていれば別ですが、
一は一であり、残りの九は聞いた人の知識や経験からくる判断によるものです。
言ってしまえば想像の世界。
教育コーチングの傾聴は、言葉を言葉として受け取る、事実を事実として受け取るのが基本です。
つまり、『一を聞いて、一を受け取る』ことなのです。
しかし、
「テストの点数、悪かった」
と聞けば、
「どうせ、勉強していなかったんでしょ」
「やる気がないからよ」
「反省なんて口だけでしょ」…などと、
言葉に出ていない思いや感情に想像をめぐらせて判断(決めつけ)をしがちです。
「テストの点数、悪かった」
を受け取り、
「今の気持ちは?」
「今、心の中にあるものは何?」
「何が今回の結果を創り出した?」
「どうしたい?」
など、決めつけをせずに質問してみてください。
そして、出てくる答えもすべてそのまま受け取るのです。
一を聞いて、十はわからない。
一を聞いて、一を受け取りましょう。
塾長 木口